[寝屋川市の葬儀]
2023年07月16日
死産のお葬式
葬儀は人の数だけ在るものですが、その中身は様々です。寿命が有る以上は人は必ず死を迎えます。生老病死は避けられない人間の業なのですが、その順番と言ってはどうかと思いますが、今日はその話をしたいと思います。先日、死産予定のご家族様から葬儀の相談が有りました。既にお母さんのお腹の中で亡くなっておられる赤ちゃんの出産が明日の予定との話でした。なかなか、この職業が長い私でも経験の少ない依頼です。とても緊張します。しかしそれ以上に、お辛いお母さんとお父さんの気持ちになるなら、私たちに出来ることを精一杯させて頂かないとの気持ちでお受けさせて頂きました。死産の場合、妊娠21週までは出生届は必要なく、その代わりに死産届を役所に提出します。書面の内容が少し違いますが、成人が亡くなった場合の死亡届と同じ内容です。妊娠22週を過ぎた場合は役所に出生届をする必要が生じるようで、ご両親にとってはお子様の出生と死亡の届を同時に出す義務が発生するという酷な法律です。その後に葬儀の内容を決めて行かなければなりませんが、このような死産のお子様の場合は式場を使って通夜葬儀を行うことは滅多に無く、一度、お家に帰らせてあげ、ご両親と一晩一緒に過ごし、火葬をする流れが多いように思います。勿論、ご両親の希望で通夜。葬儀をしてあげることは可能ですが、お母さんの体調等を考慮すると先にお話をしたお別れにしてあげた方が良いと思います。新生児や死産児の赤ちゃんに遺体に使用する大きなドライアイスを乗せることは出来ませんので、専用のお柩に納棺してあげた後に小さめの保冷剤を入れてあげて棺内の温度が上がらないようにしてあげる事が大切です。火葬場でのご注意事としては、このような赤ちゃんのお骨は殆ど残らない事です。わずかに残った遺灰を骨壺に納めてあげる事は出来ます。遺灰を収骨せずに火葬場で供養して頂くご遺族も多くおられます。これは葬儀屋の担当者にご希望をお伝えいただければ対応してもらえます。火葬場で宗教者の方に読経や作法を短時間ですが頂く事も可能です。寿命の順番という話をしましたが、逆縁のお別れほど辛いものは無いと考えます。このようなお悩み、心配事が現在有る方の一助になれば幸いです。